テレビのニュース番組で出てくる「乾燥注意報」。
よく聞くかも知れない注意報ですが、どのような基準で、湿度何パーセントから発令されるものか知っていますか?
多分「ふ~ん、乾燥してるんだ。」くらいの人が大半だと思います。
しかし、注意報ですので、しっかりとした意味があって、何かしらの注意喚起をしているはずですね。
今回は乾燥注意報について、その基準と意味、湿度何パーセントから発令されるのか?何の注意喚起なのか?についてまとめました。
乾燥注意報は湿度何パーセントから発令されるのか?どのような基準なのか?
乾燥注意報は気象庁が発表し、次のようなものです。
①何パーセントから発令されるのかの基準は地域によって違います。
②その基準は「最小湿度」「実効湿度」で表されます。この2つの数値が、基準を下回ると注意報が発令されます。
ところで、①「地域によって基準が違う」のは分かったけど、②「最小湿度・実効湿度」って何?と思いますね。
①、②をそれぞれ順番に説明します。
代表的な各地の乾燥注意報の基準
~東京23区~
最小湿度25%・実効湿度50%
~大阪~
最小湿度40%・実効湿度60%
~沖縄~
最小湿度50%・実効湿度60%
~北海道~
最小湿度30%・実効湿度60%
~福岡~
最小湿度40%・実効湿度60%
~愛知~
最小湿度30%・実効湿度60%
最小湿度は差が出ているのが分かりますが、実効湿度は大差ないことがわかります。
あなたの地域の乾燥注意報の基準が知りたい場合は、気象庁のホームページで確認してみてくださいね。
細かく地域別に書かれています。
URL: 気象庁HP(警報・注意報発表基準一覧表)
最小湿度・実効湿度とは?
乾燥注意報は「最小湿度」と「実効湿度」の2つの要素から発令されます。
・最小湿度 = 一日の中で最も低い湿度のこと。
・実効湿度 = 木材の乾燥度合いのこと。
最小湿度は、気温でいえば最高気温のようなものでイメージが湧きやすいですね。
実効湿度はちょっとイメージ湧きにくいかも知れません。
なぜ、このような基準を持つのかは次の章で説明します。
また、最小湿度はその日の湿度を見るのに対して、実効湿度はその日と前日(数日間の時もある)の湿度の平均値で見ていきます。
したがって、とても空気が乾燥した日であっても、前日に雨が降っていたりすると実効湿度はそれほど下がらないため、結果として、その日の乾燥注意報は発令されないこともあります。
乾燥注意報は何に対する注意喚起なのか?どのような意味があるのか?
発令の基準はわかったけど、そもそも乾燥注意報って何に対する注意喚起なのでしょうか?
空気が乾燥すると注意しなければならないこと、といえば、肌が乾燥しやすいとか・・・。
もしくは、洗濯物が乾きやすいとか・・・。(こちらはむしろ良いことの気がします)
ですが、そんな簡単なものではありません!
乾燥注意報は火災に対する注意喚起
乾燥注意報は、空気が乾燥している(=湿度が低い)ことから災害が起こる可能性があると予測された時に発令されます。
乾燥で起こりやすい災害といえば火災です!
「火災が起こりやすいから注意してという注意喚起」が乾燥注意報なんです。
ビックリですよね!
ここで、乾燥注意報の発令の2つの基準である、最小湿度と実効湿度について、もう一度考えてみましょう。
最小湿度が低いことは火災の発生に繋がりやすいので、基準として設定されていることは容易に想像がつきますね。
では、なぜ実効湿度(木材の乾燥度合い)という基準を持つのでしょうか?
もう分かりますね。
それは、木材の乾燥度合いが火災で燃える面積に大きく影響しているからです。
日本家屋の場合、木材が良く使われているため、木材の乾燥度合いを発令の要素にしているのです。
乾燥注意報を自身の健康管理に役立てることもできる
ですが、この乾燥注意報を使えば自分自身の健康管理に繋げることができるのも事実です。
むしろ、こちらの方が身近な認識かも知れません。
特に女性であれば、乾燥注意報は「肌が乾燥しやすいから化粧水たっぷりつけなくっちゃ~。」のような認識の方が多いのではないでしょうか?
乾燥していれば肌トラブルも起きやすくなるし、風邪やインフルエンザのリスクも高くなります。
テレビで乾燥注意報を目にした時には、家の中を加湿したり、マスクをするなど予防する目安にもなるので利用しない手はありません!
ちなみに、効率良く加湿できる方法があるのでいくつか紹介しておきます。
・洗濯物を部屋干しする
・掃除の時に床や畳を水拭きする
・ストーブがある家はやかんを乗せてお湯を沸かす
・浴槽に水をためて風呂場のドアを開けておく
これだと、加湿器を買う必要もないし手軽に出来て便利です。
浴槽に水をためる方法は、空気が乾燥している時によくやりますが、効果絶大です!
ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
・乾燥注意報は地域によって基準が違う。
・乾燥注意報は最小湿度と実効湿度の2つの要素で発令される。
・乾燥注意報は乾燥で災害が起こる可能性を注意喚起するもの。
いかがでしたか。
普段あまり気にしていない乾燥注意報でしたが、火災に関わる注意報と知ってビックリしました!
知っておいた方が絶対良いものでしたね。
しっかり対策を取っていれば、乾燥している日でも安全に過ごせますので、ニュースを見る時はしっかり確認してみてくださいね。
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