加熱中にはまぐりが開かない、または半開き、ということが時々あります。
せっかく用意したので、食べれるものなら食べたいですね。
しかし、下手に食べてお腹を下してしまったらたまったものではありません。
そこで本記事では、
- 加熱中に開かないはまぐりは食べれるの?
- はまぐりが加熱中に開かない、または半開きなのはなぜ?
という疑問についてまとめました。
また、同じ「開かない」でも生はまぐりと冷凍はまぐりの場合では、少し対応が変わります。
その点も分かり易くお伝えしています。
※砂抜きで開かない蛤については『はまぐりの砂抜きで開かない時の確認ポイント4点!』の記事をご覧ください。
はまぐりを加熱しても開かない場合は食べれるの?
私もあさりの砂抜きで生死判定に迷いますが、とりあえず加熱してちゃんとパカって開いてくれるんならセーフと判定してます。開かないやつはやばいと思って食べないですね。ハマグリなので開くまで時間かかるかもなので、気長に加熱しましょう。
— ふかふかした何か (@somethingfuka) September 22, 2021
さて、加熱しても開かないはまぐりは食べれるのでしょうか?
早速、結論としては、
加熱してもはまぐりの口が開かない場合は、基本的には食べない方が良いです。
なぜなら、はまぐりなどの二枚貝は加熱するとパカッと口が開くのがやはり正常だからです。
加熱しても開かない、ということは主に次の2つの理由が考えられます。
- 調理前にはまぐりが既に死んでいて内部が傷んでいるかも
- はまぐりの健康状態が良くなかったかも
どちらにしても安全に食べることを前提に考えると、食べられませんね。
中でも”1”のように、調理する時にはすでにはまぐりが死んでいて、内部の腐敗が進んでいるような場合は、特に注意が必要です。
貝は死んでしまうと内部の腐敗が非常に早く進み、毒素が発生します。
そのような貝を開けるとすごい悪臭がしますし、下手に開いて毒素がバラまかれてしまうと一緒に調理している他のはまぐりも食べられなくなってしまいます。
蛤が新鮮で、かつ、正しい方法で調理していればほとんどのはまぐりはちゃんと開きます。
加熱しても開かないハマグリは、やはり無理に食べようとせずに捨てる方が良いでしょう。
はまぐりを加熱しても開かない理由は蝶番と貝柱の働きにあり
ホッキ貝の貝殻、思った以上に複雑な構造だ。
蝶番の真ん中の黒い部分は少し弾力のある別パーツになっていて貝が開くためのバネとなっている。これと貝柱の閉じる力が合わさって貝を開閉しているようだ。
その横のくの字のパーツとサイドにある溝は互いに噛み合うようにできている。
すげえ! pic.twitter.com/qG6KTHyWVJ— まり (@kaori_tukisima) March 14, 2020
ところで、加熱しても口が開かないはまぐりとはどういう状態なのか?についてお伝えしておきます。
はまぐりなどの二枚貝が開いたり閉じたりする機能は、”蝶番(ちょうつがい)”と”貝柱”という2つの部位が担っています。
- 蝶番 = 殻を開くための靭帯。
- 貝柱 = 殻を引き寄せて閉じるための筋肉。
はまぐりを加熱すると、この貝柱の筋肉(タンパク質)が熱によって機能を失います。
そして、蝶番の機能だけが残ることになり、貝は開きます。
一方で、生きているはまぐり(健康なはまぐり)は”貝柱”の力を使って、外敵から身を守るために常に殻を閉じています。
加熱しても殻が開かない、ということは、すでに何らかの理由によって”貝柱”だけでなく、”蝶番(ちょうつがい)”の力も失われてしまっていることを意味します。
つまり、貝が既に死んでしまってから時間がたち、内部が既に傷んでいる、とか、生きていたとしても健康状態が良くなかった可能性がある、ということです。
また、単に”蝶番”の力が弱かった、という可能性も考えられますが、区別がつきませんね。
したがって、加熱しても開かないハマグリは食べない方が良いのです。
はまぐりが半開きの場合は食べれるの?
ハマグリの口が半開き状態は、死んでいるw
ベロが出ているのは、生きている証拠なのでOK👍 #ジョブチューン— 三沢 ♡ようこ (@2251_Mai) February 7, 2015
ここまでは、加熱しても開かない蛤について説明してきました。
では、半開きのはまぐりは食べれるのでしょうか?
結論からお伝えすると、半開きのはまぐりもやはり食べない方が良いです。
調理前に半開きの場合
調理前に半開きの場合は、まず、突っついてみてちゃんと殻を閉じるか確認してみましょう。
ちゃんと反応して、はまぐりが閉じれば問題ありません。
しかし、何も反応がなく半開きのままの場合、そのはまぐりは”貝柱”も”蝶番”の役割もどちらも果たしていない状態です。
もしかしたら、死んでしまってから時間がたち、蝶番を含めて、内部の傷み(腐敗)が進んでいる可能性があります。
食べてはいけません。
調理前は閉じていたが、加熱中に半開きになった場合
一方、調理前は殻を閉じていたが、加熱中に半開きになった場合はどうでしょうか?
このような場合は、調理前はちゃんと生きていたことになりますが、蝶番(ちょうつがい)の機能が弱かったのかも知れません。
蝶番の機能が弱いということは、はまぐりの健康状態が良くなかったのかも知れませんし、健康であったけどもともと弱かったのかも知れません。
しかし、どちらであったかは区別がつきませんので、食べない方が無難です。
冷凍したはまぐりが開かない場合は食べれるの?
ところで、冷凍はまぐりの場合は少し様子が違います。
店頭で売っている冷凍はまぐりは砂抜きもされていて、はまぐりが生きていた時の健康状態についてもある程度安心できることが多いでしょう。
なのに、冷凍はまぐりを加熱しても口が開かないのはなぜなのでしょうか?
実は、冷凍はまぐりは時間をかけて解凍しようとすると、殻が開かなくなりやすいのです。
なので冷凍はまぐりを使って調理する場合は、一気に加熱する必要があります。
一気に加熱して、はまぐりの口がちゃんと開くようであれば食べれます。
特に、冷凍はまぐりを使って酒蒸しやお吸い物を作る場合は、こうしましょう。
- 先にお酒やお吸い物を汁が沸騰するまでしっかり加熱する。
- その状態の鍋に冷凍はまぐりを投入する。
その際、冷凍はまぐりを入れると、鍋の中の水分の温度が下がりやすいので、火力を調節して強火にしましょう。
加熱時間はだいたい、30秒~1分もあれば、はまぐりの口がパカッと開いて出来上がりです。
まとめ【はまぐりが加熱しても開かない場合は食べない方が良い。冷凍の場合は一気に加熱!】
はまぐりが開かない場合は食べれるのかどうか、お伝えしてきました。
簡単にまとめます。
- 加熱してもはまぐりの口が開かない場合は、基本的には食べない方が良い。
- 調理前にはまぐりが既に死んでいたか、健康状態に問題があったかも
- 加熱してもはまぐりが開かない理由は貝の構造(蝶番と貝柱)にある。
- はまぐりが半開きの場合も食べない方が良い。
- 冷凍したはまぐりは時間をかけて解凍すると開かない場合がある。沸騰中の鍋に一気に入れて開けば食べれる。
ハマグリは、貝の中でも特に美味しいと言われ、食べるとお口の中にジュワーっと磯の香りが広がり絶品な食べ物です。
美味しいはまぐりを楽しんでくださいね。
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