家の駐車場などのコンクリートが汚れたり苔が生えたりしてしまっている。
水や中性洗剤でゴシゴシしても表面上はきれいになってもやはりまだ着色が取れない。
そこで、着色汚れの除去と言えば、一般家庭にも良くある漂白剤であるハイター。
でも、ハイターはコンクリートを溶かしてしまう、という話も聞いたことがあって、少し心配…。
そこで本記事では、
コンクリートの汚れや苔はハイターで落とせるのかどうか?
具体的な使用方法と注意点は?
ハイターはコンクリートを溶かしてしまうとは本当か?
という疑問について分かりやすくお答えしていきます。
コンクリートの汚れや苔はハイターで落とせる?ハイターと汚れの種類
コンクリートの汚れや苔は一般家庭にあるようなハイターで落とせるのでしょうか?
その答えは、
- アルカリ性のハイターで
- 苔、カビ、雨水による黒ずみ、ガソリンなどの油汚れであれば落とせる。
- 錆(サビ)は落とすことができない。
となります。
ざっくりと言い換えると、
”アルカリ性のハイター”を使用した上で、
汚れの種類による、ということになります。
これだけではちょっと分かりにくいので、順番にご説明します。
ハイターの種類と区別を知っておこう!アルカリ性か酸性か?
前項で、”アルカリ性のハイター”を使用した上で、とお伝えしました。
ひとくちに漂白剤の”ハイター”と言っても、実際はハイターにはいくつもの種類が販売されています。
その中で、
性質を大きく分けると2種類のタイプに分けられます。
それは、
アルカリ性と酸性です。
このうち、コンクリートの汚れを落とすには
アルカリ性のハイターを使用します。
※酸性のハイターはコンクリートに使用できません。理由は後述します。
≪アルカリ性のハイター≫
- ハイター
- キッチンハイター
- カビハイター
- トイレハイター
≪酸性のハイター≫
- ワイドハイター
※なおハイター製品のラインナップの詳細については、販売元である花王のサイトをご確認ください。
そのコンクリート汚れはハイターで落とせる汚れ?汚れの種類と見分け方!
コンクリート汚れがハイターで落とせるのかどうか、汚れの種類によります。
コンクリート汚れの種類とその特徴から見分け方をお伝えします。
苔
苔の特徴は、緑色でモコモコとしていることです。
苔は湿度が多かったりすると繁殖しやすいので、日陰になりやすい場所に発生します。
アルカリ性のハイターで汚れを落とせます。
カビ
丸い形の染みのようなモノがまばらに散らばってできます。
こちらも苔と同じく、日陰になりやすい場所に発生します。
アルカリ性のハイターで汚れを落とせます。
雨水による黒ずみ
コンクリート上で水が頻繁に流れる箇所にできる黒ずみ。
主には雨が降った時の雨水の通り道にできます。
アルカリ性のハイターで汚れを落とせます。
ガソリンなどの油汚れ
駐車場などにできる丸い染みです。
車の排気口などの付近に垂れたガソリンなどが主な原因なので、水をかけるとはじきます。
油汚れを落とすためには成分に界面活性剤が含まれているモノを選ぶ必要があります。
先ほどご紹介したアルカリ性のハイター4種類の中で、界面活性剤が含まれているのは、次の3つです。
- キッチンハイター
- カビハイター
- トイレハイター
これらの
アルカリ性のハイターを使えば汚れを落とせます。
錆(サビ)
コンクリートに接している金属部が錆びると、その周辺が赤く染まります。
そこから雨などで錆の赤みが更に拡がっていきます。
錆(サビ)汚れはハイターでは落とせません。
錆専用の汚れ落とし剤を使いましょう。
コンクリートの汚れをハイターで落とす方法と注意点
コンクリート汚れをハイターで落とすために、
ハイターの使い方と注意点についてお伝えします。
コンクリートの汚れをハイターで落とす方法
基本的にはお使いのハイターの取り扱い方法を参考にしてください。
ここでは、一例としてお伝えします。
- 気になる汚れの部位を覆うようにハイターを塗布し、数分から30分ほど放置する。
- ブラシなどで軽く汚れを擦る。
- 水で洗い流す。
一度で汚れが落ちない場合は、2度、3度と繰り返すとより効果があります。
できればスプレータイプの方が、ハイターの液体が流れていきにくいので使いやすいかも知れませんね。
ハイターを使う際の注意点
こちらも基本的にはお使いのハイターの取り扱い方法に従います。
塩素系洗剤と酸素系洗剤を混ぜてはいけない
『まぜるな危険』
塩素系漂白剤(洗剤)と酸素系漂白剤(洗剤)を絶対に混ぜてはいけません。
製品の取り扱い方法にも必ず記載されていますが、
有毒ガスが発生して、大変危険です。
絶対にやめましょう。
ゴム手袋、ゴーグル、マスクなどで身を守る
アルカリ性のハイターは基本、塩素系漂白剤です。
塩素系漂白剤の使用時には、
目や皮膚などに洗剤が触れないように注意しましょう。
以下のようなものを用意すると良いです。
- 皮膚への接触から守れるよう食器洗い時に使うようなゴム手袋
- 水跳ねをした時に目を守れるようなゴーグル
- 塩素系漂白剤特有のにおいから守るマスク
また、洗浄液が飛散するのを防ぐため、風の強い日は作業しない方が良いです。
ハイターでコンクリートが溶けてしまう?コンクリートにNGなモノ!
ハイターをコンクリートに使うと、コンクリートが溶けてしまう、という話を聞いたことはないでしょうか?
なぜ、このようなことが言われるかというと、
コンクリートの成分と、ハイターの成分に関係があるからです。
コンクリートはアルカリ性です。
アルカリ性の物質に対して、酸性の物質を接触させると中和反応が起こります。
つまり、
アルカリ性のハイターであればコンクリートに悪さをしませんが、
酸性のハイターであれば中和反応を起こしてコンクリートを痛めてしまいます。
ハイターはアルカリ性?それとも酸性?
では、
ハイターはアルカリ性?それとも酸性なのでしょうか?
先ほどのハイターの種類と区別を再掲します。
コンクリートの汚れに対しては、アルカリ性のハイターを使用しましょう。
ワイドハイターなどの酸性のハイターは、コンクリート汚れに対して使わない方が良いでしょう。
≪アルカリ性のハイター≫
- ハイター
- キッチンハイター
- カビハイター
- トイレハイター
≪酸性のハイター≫
- ワイドハイター
※なおハイター製品のラインナップの詳細については、販売元である花王のサイトをご確認ください。
その他、コンクリートを痛めてしまう物質は?生ゴミなども注意!
その他にも
コンクリートを痛めてしまう酸性の物質は、一般家庭内にもあります。
いくつかご紹介しますので、これらをコンクリートに長時間接触させることがないように注意しましょう。
酸性洗剤
先ほどワイドハイターは酸性であることをお伝えしましたが、トイレ用洗剤である
サンポールも酸性です。
また、お家の汚れ落としに大活躍する
クエン酸も酸性です。
サンポールはトイレ用の洗剤で、トイレの頑固な水垢や黄ばみ落としに使われます。
クエン酸は水垢などにも有効ですね。
そのため、どちらもコンクリートの汚れに対しても効果があるのではないか、と思われがちです。
しかし、トイレの汚れや水垢はアルカリ性由来の汚れであるため、酸性洗剤のサンポールやクエン酸が効果を発揮しますが、
液剤自体が酸性であるため、コンクリートに使ってしまうとコンクリートが傷んでしまう可能性がありますので注意してください。
酸性を示す液体
洗剤だけではありません。
台所にある
食酢やアルコールも酸性です。
また、腐敗した食材を含みやすい
生ゴミから染み出てくる液体も酸性を示します。
【まとめ】コンクリートの汚れや苔はハイターで落とせる?注意点とキレイにする方法は?
以上の内容を簡単にまとめます。
- コンクリートの汚れや苔はアルカリ性のハイターで落とすことができます。
- ただし、苔、カビ、雨水による黒ずみ、ガソリンなどの油汚れを落とすことができますが、錆(サビ)汚れは落とすことができません。
- ハイターには液性により、アルカリ性、酸性に大別できます。
- コンクリートの汚れを落とすにはアルカリ性のハイターを使いましょう。
- アルカリ性のハイターであればコンクリートに対して悪さをしません。
- 酸性のハイターは、アルカリ性であるコンクリートを痛めてしまいます。
- 他にも酸性の液体は、サンポールやクエン酸などの酸性洗剤、食酢やアルコール、生ごみの液体などがあります。
- 他の汚れに効くからといって、コンクリートに使ってはいけません。
以上のことに注意して、我が家のコンクリートをキレイに保ってくださいね。
コメント
キッチンハイターはアルカリ性ですね。参考まで。
https://www.kao.com/jp/haiter/hit_kitchen_00.html
通りすがり様
コメント、ありがとうございました。参考にさせていただきました。
サビ取りにサンポールを使いサビは取れたのですが後が茶色く変色してしまいました。
今からでもハイターを使って汚れが落とせるでしょうか??
コメント、ありがとうございます。
どこのサビを取って、どこが茶色く変色してしまったのでしょうか?
また、記事本文中にもあるように、ハイターでは錆汚れ除去は難しいと思います。