北海道洞爺湖の湖底に謎の大木が見つかりました。長さ約10メートル、直径1メートル以上の大木です。
「湖底に大木?」って思いますよね?
普通、湖の底にある大木と言っても地上に生えていた木が折れて、沈んだけじゃないの?というところですが、この大木についてはある謎があるのです。
その謎は、洞爺村史にあります。
洞爺村史にある記述は今まで、その明確な根拠となるものが見つからず、長い間、謎につつまれているものでした。
今回、見つかった大木を調査することによって、その謎が解明される可能性があるというのです。
その『謎』とは一体何か?何が解明されるのか?
洞爺村史にある記述の謎とは何か?
謎の記述とは次のような記述です。
「舟で沖に漕(こ)ぎ出すと、丁度(ちょうど)底が見えなくなる境あたりに、沈木が無気味(ぶきみ)に見える地点がある」
洞爺湖を船で進むと、ちょうど底が見えなくなる境辺りに、とありますが、今までこのような大木は見つかっていなかったようです。
ということは、昔は底が見えなくなる境辺りに本当にあったのか、それとも、洞爺湖自体の水位が現在に比べて浅かったのか、等が考えられます。
次のような記述があります。
「次第に上昇した水かさによって自然の姿のまま、徐々に、粛然と水没した」
やはり、洞爺湖の水位は徐々に上昇していたようです。
粛然と水没した、とありますから、本当に徐々に徐々に水かさが増していって、やがて見えなくなるまで水位が上がったのでしょう。
今回の発見では、洞爺湖の湖底に見つかっていますので、”見えなくなった”レベルではなく、”完全に沈んだ”状態です。
長さ10mと言われる大木が水没するほどの深さなどでかなりの水位変化だったと言えます。
沈んだ大木の場所はどこにあるか?
では、この沈んだ大木は洞爺湖のどのあたりにあるのでしょうか?
場所は洞爺湖の北側と言われていますが、その詳細な場所までは明らかにされていません。
まず、洞爺湖全体の位置を確認してみましょう。
なぜ大木は湖底に沈んでしまったのか?その謎が解明される?
では、なぜ、この大木は湖底にまで沈んでしまったのか、その謎の解明に動き出しているようです。
町は新年度以降、樹皮を一部採取するなどして「実態の解明を進めたい」としている。
調査の結果次第では、洞爺湖北岸の地形の成り立ちをひもとける可能性もあるという。
湖底に沈んだ大木の樹皮の科学調査を進めることによって、大木の種類や、その年齢、腐食具合などからいつ頃に完全に湖底に沈んでしまったのか、等の時期の特定に繋がるのでしょう。
また、元々の水位の状態から現在の水位まで上昇した経緯も調査によって明らかになるでしょう。
洞爺町による調査は新年度(2021年4月)以降、とされていますが、いち早く、その調査の結果を知りたいところです。
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